COLUMN
2025.01.06
#05 明成法務15周年インタビュー|第一業務部 「司法書士が備えるべきマインドとは?」

金融機関のご融資を利用されるお客様の不動産登記業務を専門的に扱っている第一業務部。
部長、司法書士、補助者、それぞれの立場から、互いに抱く想いやプロとしての心構えを語り合いました。

2016年入社
第一業務部 部長
司法書士
江口 健太郎

2022年入社
第一業務部 課長
司法書士
伊東 大輝

2022年入社
第一業務部
司法書士
庄司 恒

2021年入社
第一業務部 次長代理
圓山 敬子
明確な答えが出せる司法書士に
江口

私はこの明成で司法書士としてのスタートを切りました。入社当初は、午前中は決済、午後は相続面談、夜は商業登記の書類作成。そのすき間を縫って送付物を持って郵便局へ行くなど、何から何まで自分たちでやり、正直、多忙すぎて当時の記憶はあまり残っていないんです(笑)。
それから程なくして、業務過多の状態を是正するために業務部を設けて業務を分担していこう、という話が持ち上がったのです。
伊東
そうして江口先生は、第一業務部の部長になられたのですね。業務が絞られてしまうことへの抵抗感もあったのでは?
江口
ありましたよ。一週間だけ考えさせてもらったのですが、一つの部をつくり上げていくのも良い経験になるだろうと思い、引き受けることにしました。それから紆余曲折を経て、ここにいる皆さんと出会うことになるわけです。
圓山

私、江口先生と初めてお会いしたとき、すごく怖そうな人だと思いました。でも、単に口数が少ないだけで、実は誰よりも周りに気を遣う人なんだとすぐに解ったんです。きっと、部下を叱るのも苦手なタイプ。だとしたら、自分がその役を買って出ようと思いました。
江口
圓山さんには損な役回りばかり押し付けて、本当に申し訳なく思っています。
庄司
実際、私も司法書士としてどうあるべきかを圓山さんに叩き込んでいただきました。40歳を過ぎて司法書士デビューした私にとって、はっきりと物申してくれる人はそういないでしょうから。新人時代のご指導に、心から感謝しています。
圓山
私はこの業界が長いので、かわいそうな司法書士をたくさん見てきたのです。お客様からしたら、経験があろうがなかろうが同じ司法書士ですよね。そうなると、新人も10年選手もできることは同じでなくてはなりません。投げかけられた質問に対して、簡単に「分からない」と答えたり、慌てふためいたりする姿だけは見たくなかった。
なので、自分の知っていることはすべて伝えておきたいと思い、僭越ながら指導させていただきました。
伊東

マインドの部分も含めてのご指導ですよね。私は以前、個人経営の司法書士事務所に勤めていたのですが、基本的に仕事は丸投げ状態でした。分からないことは、自分で調べて、自分で対応するしかない。でもここでは、知識だけでなく司法書士としてのマインドまで教えてくれる人がいる。そこが明成の強みだと思います。
一期一会、だからこそ
庄司

明成の始業時間は9時ですよね。でも、不動産売買がある日は必ず8時30分までに出社して、朝一番で登記簿の閲覧をしています。これも圓山さんから教わった司法書士としての心得の一つです。
その目的は決済の妨げとなるような差押えや担保設定等がないことを確認し、円滑な決済を実現するためです。
江口
素晴らしい。些細なことかもしれませんが、最終的にお客様に選んでいただけるかどうかは、小さなことをどれだけ積み重ねてこられたかによるのですよね。
圓山
そう思います。特に第一業務部のお客様の多くは、一生に幾度もない住宅ローンの登記業務のご依頼。
なのでお客様にお返しする書類が雑に入れてあると、良い気持ちではないと思うのです。この仕事は一期一会。
だからこそ、明成に頼んで良かったと感じていただける仕事を私たちはしていくべきだと思います。
伊東
本当にそのとおりですよね。一度登記した内容は一生残る。ミスを一つでも見逃せば仕事はなくなる。私もそれくらいの緊張感を持って仕事に臨んでいます。
圓山
私、以前の勤め先でミスしたことがあるんです。夜は眠れなくなりますし、日中も胸がモヤモヤして気持ち悪くなるくらい。そんな経験をしてほしくないから、つい強く言ってしまうのです。「すみません」では済まされない厳しい仕事であることを理解してほしくて。
伊東
圓山さんのマインドはしっかりみんなに伝わっていると思いますよ。特に第一業務部は、新人司法書士の方、資格取得を目指している方や業界未経験の方がたくさんいるので、この仕事の厳しさを早い段階から理解してもらうのには、とても意味のあることだと思います。

もっともっとチャレンジしよう!
江口
司法書士業務のもっともベーシックな領域を担う第一業務部は、新人や子育て中の女性のために「定時に帰ろう」という趣旨から始まったチームでもあるのです。
現時点で、経験豊富なメンバーにしわ寄せが来ているとは思いますが、全員の実力が底上げされれば、業務量の偏りも均一化されていくはず。そこまでは何とか頑張っていただきたい。
伊東
いや、自分たちのことは考えなくていいですよ。だって、事務所で一番働いているのは、江口先生じゃないですか。
庄司
同感です。江口先生が2日連続で休んでいるところを見たことない。
圓山
私たちを信じて、もう少し休みを取ってください。みんながそう思っているはずですよ。
江口
休み過ぎると逆に具合が悪くなるのですよ(笑)。でも、皆さんの気持ちはうれしいです。
ミスが許されないという話も出ましたが、本音をいえば、第一業務部のみんなは、もっと失敗してくれてもいいと思っているのですよ。もちろん、仕事上の失敗はNGですが、経験上の失敗は全然OK。
つらい思いも、恥ずかしい思いも、全部が人生の糧となりますから、明成でやりたいことが見つかったら、どうぞ遠慮なくチャレンジしてください。責任はすべて私が取ります。